4月になりました。
医療業界にとっては4月は大きな変化がある月です。診療報酬・調剤報酬・薬価が改定されます。
診療報酬はドクターの医療行為についての値段が変わる事です。値段が変わるだけではなく、新しく医療行為にメニューが追加されたりもします。ドクターはこのメニュー載っている医療行為をすればお金がもらえます。
次に調剤報酬ですが、診療報酬と似ていますが、薬局で薬剤師さんが患者さんに薬を渡す時に様々なサービスをします。薬の飲み方の説明や飲んでいる薬の管理などをすればお金がもらえます。
そして私にとって大きく関わるのが薬価改定です。病院や薬局で貰える薬には製薬メーカーではなく国が決めた値段があります。つまり製薬メーカーは薬を製造しますが薬の値段を自由に決められません。なので1〜2年ごとに国が薬の値段を見直します。それを薬価改定と言います。なので同じ薬でも3月31日と4月1日では支払うお金が違います。大方、安くなっていると思います。ほんの少しですが。
医療費を支払っている患者さんや国は負担が減ります。が、私たちメーカーや医薬品卸にとっては製造原価(メーカー)や仕入価格(医薬品卸)は変わらないのに薬の定価(薬価)が下げられるので、利益が減ります。
現在の世界情勢ではロシアのウクライナ侵攻や新型コロナの影響で物価や輸送コストが上がっています。製造原価が上がっているにも関わらず薬価は下げられるので、製薬メーカーや医薬品卸は利益が減ってしまいます。そんな大きな変化が世間には知られることなく行われています。ニュースでは値上げの話ばかりですが、薬の値段は下がっています。
国も世界情勢を考慮して薬価を決めてもらいたいものです。
コメント